ボールスピードの習得と詳細表示の使い方
【ステップ1】ボールスピードを習得しよう
パットマンの詳細表示を有効活用するにはボールスピードを打ち分けられるようにすることです。
ボールスピードを打ち分けるにはインパクト後のボールスピードを測定する必要があります。
一番簡単な方法はボールスピードを測定できる機器を使用することです。
ユピテル社のスイングトレーナーシリーズ(アマゾンで購入できます)にはパットのボールスピードを測定する機能が備わっていますので、お勧めします。
市販の練習用パッティングマット(9フィートくらい)を使用して、自宅でボールスピードを打ち分ける練習をしましょう。
パッティングマットの端にボールを置いて、斜め前方(ボールから20~30cm)にスイングトレーナーのセンサー部分をボールの進行方向に向けて設置します。
パットするとボールの通過にセンサーが反応してボールスピードを毎秒メートル(m/s)で表示します。距離も同時に表示されますが、パットマンのデータと相違していますので参考にしないでください。
マットの長さが短い場合は反対側にタオルなどのストッパーを置いてパットしたボールが飛び出さない工夫をしましょう。
このようにして秒速0.5メートル(0.5m/s)から秒速5メートル(5.0m/s)を秒速0.1メートル刻み(0.1m/s)でパットの打ち分けができるようにします。
ボールスピードの打ち分けを練習するときのアドバイスとしては、手先でボールスピードをコントロールしないようにしましょう。手先を使うとグリーンスピードが違うコースでの対応が難しくなります。
上半身や肩の回転による両腕の振り幅でパットするようにしたほうが上手くいきます。この方法だとグリーンスピードが違っても両腕の振り幅が安定しているのでボールスピードのコントロールが容易になります。
【ステップ2】練習グリーンで使ってみよう
ボールスピードを打ち分けられるようになったらパットマンのボールスピードを詳細表示にします。
ゴルフコースについたら、グリーンスピードを確認します。表示板を見るかマスター室で今日のグリーンスピードを尋ねましょう。
もし、中間の9.3フィートなどのときは数値の高い方、この場合は9.5フィートを選択するとよいでしょう。
ボールスピードを打ち分けられるようになっている方は練習グリーンでもラウンド用の画面を使います。パットマンのホーム画面から「ラウンド開始」を選択します。
例としてグリーンスピードが9.5フィート、歩幅90cmの場合を説明します。
ラウンド画面の下にあるグリーンスピードの9.5ftを選択してください。10歩を選択して平坦のボールスピードを表示させます。ボールスピードは秒速2.2(m/s)です。
練習グリーンの平坦な場所で10歩の距離をパットしてみましょう。
自宅のパッティングマットで練習した2.2m/sを思い出してパットするのです。数回パットしてみて距離が合っていればそのまま使います。
ボールの到達距離が短かったり、長かったりした場合はグリーンスピードを9ftや10ftに変えてみてください。どちらかでボールの到達距離が合うグリーンスピードを選択します。
理由はコースのグリーンスピード表示が正確でないか、あなたの今日のパッティングストロークが少し違っているのかもしれません。
いずれにしても今日のパッティングストロークが合うパットマンのグリーンスピードを選択すればよいのです。ラウンド前に5歩や20歩などの距離も練習しましょう。
【ステップ3】ラウンドのグリーンの傾斜対応について
ラウンドを開始するときも、パットマンの表示はそのまま使用します。
以下の説明はグリーン傾斜度の設定はワイドです。
グリーン上のボールをマークしたらホールまで歩測します。10歩以上あるようでしたらレーザー距離計を使用するとプレーが早くなります。
歩数を入力して斜面を選択します。傾斜がそのまま選択できるときは緩、中、急斜面のいずれかを選択してください。
微妙な傾斜のときは二つの斜面の数値を比べてボールスピードを決めましょう。
例えば、9.5ftで15歩の下り斜面の場合、下り緩斜面は2.5(m/s)、下り中斜面は1.9(m/s)です。
傾斜が両方の間のように思えたら、2.2(m/s)でパットしてみるのです。
これは、平坦の10歩の距離と同じボールスピードになります。ラウンドを重ねることで斜面に対して適正なボールスピードを選択できるようになります。
では、斜面を斜めにパットするときはどうすればよいのでしょう。
ボールとホールの位置関係が斜面に対して直角なときは数値に従えばよいのですが、斜めの場合は仮想ホールを設定する必要があります。
ボールが斜面を斜めに転がる場合は方向によって傾斜度合いが変わります。斜面で真横にパットすると、ボールは真っ直ぐに進まず傾斜によって斜めに下っていきます。
ホールがボールの位置よりも斜め下にある場合(10歩の距離)、打ち出し方向はボールまでの傾斜が緩ければ真横より少し下になり、傾斜が急であれば真横より少し上になります。
仮想ホールの決め方は2通りあります。一つ目は10歩の距離で実際のホールの位置よりも少し上に設定してみます。
10歩のボールスピードは平坦で2.2(m/s)、下り緩斜面で1.8(m/s)なのでこの間の2.0(m/s)でパットします。
二つ目の方法は実際のホールの位置より少し上に11.5歩の距離に仮想ホールを設定します。11.5歩の下り緩斜面のボールスピードは2.0(m/s)です。
二つの方法を何回か試して上手くいく方法を決めましょう。いずれの方法も、仮想ホールに対して曲がり具合をイメージしてパットします。
ホールの手前で曲がったり、通り過ぎたときは、ボールの軌跡を記憶しましょう。
傾斜に対するボールスピードの選択と仮想ホールの設定は経験を積むことで精度が上がっていきます。